横田真由子の書籍
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3万部超のベストセラーがリニュアル!上質なものを少しだけ持つ素敵な暮らし

~改訂版によせて~

「季節が変わり始めている」そう感じた朝、ふと、海沿いの街に出かけたくなりました。

コロナ禍で、オンラインのヨガレッスンや韓国映画にもハマったし、
おうち時間の楽しみ方は十分覚えたけれど、「そろそろ、出かけない?」と
相棒の小さなバッグが、私を誘っているような気がしたのです。
「バッグは、運を運ぶもの」と言われているから、少し遠くへ出かけることで、
今の流れが変わるかもしれない。「今までもそうだったよね」と言わんばかりに、
小さな相棒が私を見ていたのです。

日常のささいなことにも億劫になったり、何もかもが面倒に感じるとき、
外の世界へと連れ出してくれるのは、いつも、この小さな相棒です。
私は、小さなバッグに小さな財布とスマホだけを入れて、海沿いの街へと出かけました。
お気に入りのワンピースにスニーカー。
気楽なおうちファッションも、コロナ禍であれこれと楽しんだけれど、
やっぱり、ロンハーマンで買った、この風をまとうようなワンピースに袖を通すとテンションが上がる。

「移動距離は、学びの多さと比例する」というけれど、近場でも十分。
1時間も電車に乗れば、車窓からの景色は、非日常へと変わっていきます。
何も持たず、何も決めず、ただ心のままに歩けるのは、身軽だからこそ。
身軽だと心も軽やかで、なんだか自由。余白もたっぷりある。

車窓から見える海は、秋の黄金色の光を浴びて、きらきらと輝いていました。
コロナ禍で縮こまっていた体も心も、たっぷりと光合成しているよう。
私は、ゆったりと流れる時間の中で、脳が浄化していくような感覚になりました。

週末にはちょっと贅沢なスイーツを食べ、ふかふかの毛布にくるまって推しの音楽を聴いたり、
バスタイムにアロマを焚いたりしたコロナ禍の日々。
ストレスを溜めないための習慣はこの3年間、常に意識をしていたけれど、
「脳も疲れていたんだな」と、改めて実感したのです。
視覚は、五感の中でも王様。インターネット動画とは違う目の前のリアルな景色は、脳にダイレクトに働きかける。
遠くに見える山や、雨上がりの空にかかった虹を見て、蓄積された疲れがリセットされていく。
脳が洗われていく感覚。

小さなバッグは、私に軽やかさと自由をくれる相棒。
さぁ、今こそ、小さなバッグで、ふらりと心のままに、どこかに出かけませんか?
きっと、新しい自分との出会いが待っています。

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